●カナディアン・ロッキー旅行記 4日目●
2006年7月5日 晴れ のち曇り のち雷雨
本日の目的地: バンクーバー
旅行4日目、とうとう最終日と相成りました。
本日は ジャスパー → バンクーバー と、今迄で一番の最長距離を走る為、6時半に起床。
7時半に朝ごはんを用意してもらいました。
ここのB&Bを予約した時、「“コンチネンタル・ブレックファスト”が付きます』って言われたのよね。
こんちねんたる・ぶれっくふぁすと?
そんなもの見た事も聞いた事もなかったから〜、どんな朝食が出てくるのか〜、楽しみにしてたわけよ〜。
んで、用意されたのがコレ。
パンかべーグルのいずれかを選び、ジュースもオレンジ、アップル、ピンク・グレープフルーツから一つを選択。
それにコーヒー、紅茶、シリアル数種、フルーツ盛り合わせ、バナナマフィンが付いたメニュー。
要は『コンチネンタル・ブレックファスト』っていうのは
『アメリカンorイングリッシュ・ブレックファスト』のように、卵やハム、ソーセージ類といった主品が付かない朝食のことなのよ。
“朝からドカ食い派”のアタシとしては、卵やハムが無いというのはちと物足りない感が・・・。
でも、その分、食べられるだけ食べたら結構満足できたのでオドロキ☆(でも、やはり道中で腹が減った)
ま、ここのB&Bもジャスパーにしては格安の宿泊料だったので、文句は言いませんさ〜。
30分で朝食を済ませ、8時にB&Bをチェックアウト。
ガソリンスタンドでガソリンを補充し、昨晩、Chatちゃんの旦那様から聞いていた山火事による道路交通情報を仕入れる為、
ガソリンスタンドのネーちゃんにRCMP(カナダ警察)の場所を訊いてみることに。
そのネーちゃんが言うには『RCMPはパトリシア・ストリートにある』とのこと。
が
行けども行けどもRCMPらしき建物が見つからない。
念のため、2回同じ通りを走ってみたものの、やっぱり見つからない。
「絶対、コレはおかしい!」ということで、丁度車の横を自転車で通りかかった出勤途中のお姉さんに再度道を尋ねると、
「RCMPならピラミッド・ストリートにあるわよ」
と言うではないの!!
お姉さんに御礼を言って、ピラミッド・ストリートを走ってみると、あったよ、あった!!RCMPが!!!
(あのガソリンスタンドのアマ、覚えてろよ!!!)
早速、旦那とChatちゃんが中に入り、交通情報を訊く事に。
二人を待っている間、車の中でememちゃんとプチ・トーク。
「ほら、ここってカナダだからさ〜。いくら警察とはいえ、軽〜いノリで『I don't know☆』って言いそうだよネ〜」
そこへ二人が帰ってきたので「どうだった?」と尋ねてみると、
「なんかね、『今のところは山火事によるカムループス周辺の道路封鎖の連絡は入ってないけど…
ここはアルバータ州だし、ぶっちゃけ、BC州のことは I don't know☆』って言われた〜!」
ギャハハハハハハ(T▽T)!!!
やっぱりだよ! 思ったとおりだよ!!
期待通りの返事をありがとう!!ちょっぴりカナダが好きになったよ!!
とはいえ、やはりそこは警察、
『BC州に入ってすぐの自然公園のサービスエリアでなら、もっと詳しい情報を入手できるんじゃないかしら』
とプチ情報をなんかを教えてくれました。
これで今のところ入手できる情報は入手した事だし、ジャスパーを去る前に近場のピラミッド・レイクに行く事に。
ここは駐車場から歩いて10分もかからない内に湖にいけるので、今日みたいに時間を押してる日には最適な観光場所。
おまけに凄く綺麗なのよ〜〜ここ!!
というわけで、RCMPから車で数分走ると、『ピラミッド・レイクまで2km』という看板を発見。
そこから少し走ったところで見覚えのある駐車場を発見!
「5年前に車を停めた駐車場にそっくり・・・。ここに間違いない!」と思って車を停めてもらい、そこから続くトレイルへ。
ちょっと歩けば湖を見渡せる整備された橋が見えてくるはず。
が
歩けど歩けど、橋が見えるどころか、道は険しくなるばかり。
おまけに最悪な事に、トイレに行きたくなってきた。
15分ほど歩いてみて、流石に『これは停める駐車場を間違えた!』と気付き、
「ごめん!ひとつ手前の駐車場に停めちゃったみたい!トイレにも行きたいし、引き返そう!」と提案。
が!
旦那が「ひとつ手前の場所に停めたんなら、もう少し歩けば本来の場所に辿り着くはず。
引き返すより先に進んでそこのトイレに行ったほうが早いよ」って言うじゃないの。
「ゴールがあるか分からない道を進むより、スタート地点が分かってるもと来た道を戻った方が早いし確実!」
と反論するも旦那は聞く耳を持たず、とにかくトイレに行きたくて一人ででも引き返そうとするアタシに
「一人での山道は危険だし、絶対先に進んだほうが早いよ!」と言って、意地でも行かせようとしない。
「本気でトイレに行きたいのに!!」と思いつつ、“ゴール”がある事を願って渋々旦那の後に続く事に。
でも
「引き返そう!」と言った時点で既に30分が経過。
歩けど歩けど更に道は険しくなってくるし、気がつけば湖を既に半周してる!!
しかも、ここから先は道が全くなくなっており、先には進めない!!行き止まり!!
これは“駐車場”云々の話ではなく、“湖”自体を間違っているのでは!?
そうだとしたら、アタシの記憶違いのせいで全員に大変な思いをさせてしまったと申し訳なくなるやら、
アタシの言う事に聞く耳を持たなかった旦那に腹が立つわ、トイレに行きたいわでもう怒り爆発!!!
行き止まりの前で立ち往生している旦那に向って
「だから、あの時引き返しておけばよかったでしょ!?
アタシの言う事聞かないからこんな事になるんだよー!!」
と罵倒の嵐。
アタシのあまりの剣幕に旦那はやっと来た道を戻る事に同意し、一行は再びスタート地点に向けて歩き始めたのであります。
が
歩き始めて20分位の場所で、歩いてきたはずの道が2手に分かれているのを発見。
「・・・どっち?」となった時点で、アタシの1時間に及ぶトイレの我慢が限界に。
もう大人、という手前、最後まで頑張ろうと思ったけど、もうダメ、限界。
アタクシ、遂に自然に放つ覚悟を決めました!!!
漏らすよりはマシよ!!
ememちゃんとChatちゃんには湖沿いの道を先に歩いてもらい、アタシと旦那は少し高台まで上り、
旦那から少し離れた場所で用を足す事に。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ しばらくお待ち下さい ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
あああああああああああああああスッキリ!!!!!
爽快じゃあああ〜〜〜〜!!!!
でも・・・・・
情けなくって、恥ずかしくって、アタシの自尊心はボロボロ(ならこんな所で暴露すな、っつーの)。
そんなボロボロな状態で歩き始めた矢先、
履いていたお気に入りのサンダル(こんな長距離を歩くとは夢にも思っていなかったので、靴を履き替えてなかった。)の鼻緒がブッチン!!
サンダルの鼻緒と共にアタシの張り詰めていた物もブッチン!!!
「だからあの時『引き返そう』って言ったのにいい!!」
と座り込んで遂に号泣!!
旦那は「ごめん!今回は僕の判断ミスだった!本当にごめん!ごめんなさい!」と謝ると、自分の靴の靴紐を解き、
それをアタシの足とサンダルにグルグルッと巻いて、サンダルを固定。
そこから先はChatちゃんとememちゃんに追いつく手前まで、すすり泣くアタシを旦那がおんぶして歩いたのでした。
暫く歩いた時点で彼女達の現在地を確かめようと、一か八かでChatちゃんの携帯に電話。
ラッキーな事に携帯が通じ、山道での合流に成功。
そこからは4人で駐車場まで歩いたのであります。
車に戻って靴を履き替え、車で更に道を進んでみると、“本当のピラミッド・レイク”がロッジと共に姿を現した。
アタシ達が歩いていたのは、ひとつ手前のパトリシア・レイクだったのです・・・!
RCMPのストリート名の件は、これを暗示してたのか!!??
しかも、ピラミッド・レイクの駐車場はパトリシアのそれと瓜二つ!!
トイレの位置が左右逆なだけ!!!
Chatちゃん&ememちゃんは「5年前の記憶だし、きゃびっちが間違えるのもムリ無いよ〜」と言ってくれた上、
「あのトレイル、あたし達は楽しかったから気にしないで。それに、一番の被害者はアナタだし」とすら言ってくれたのです・・・。
ううう・・・ありがとう!!!
二人の優しさに乾杯!!!
(ってこんな事言ってるから「イマイチ真剣味が足りない」といつも言われるのよ・・・。)
そして、本物のピラミッド・レイクでは、アタシの記憶どおり、駐車場から歩いて数分で湖が見渡せる橋に辿り着いたわ!!
そこから見えるピラミッド・レイクは相変わらず息を呑むほど美しかった〜!
水が透き通っているので、湖面が鏡みたいになってるのが特徴。
きっと、この写真をひっくり返して見てもイケるかも?
出来る事なら、あんな苦労せずにこの美しい光景を眺めたかったわあ・・・。
ここで4人、さっきのトレイルの疲れを癒しつつ、放心状態で暫く湖に見入ったのでした。
後日、旦那がこの時のピラミッド・レイクの様子をビデオに撮っており、それを再生してみると、
あの“地獄のパトリシア・レイク・トレイル”直後の生々しい会話が・・・。
アタシ「もうさ、“クマの恐怖”と“ブレアウィッチの恐怖(山で遭難)”を感じたよ・・・。マジでレスキュー考えちゃった・・・」
ememちゃん「あはは・・・。“行けども行けども森ばかり”みたいな・・・? それにしても携帯通じてよかったね〜・・・」
Chatちゃん「電波、弱くなかった〜・・・? アタシの携帯ちょっと弱かったんだよね・・・」
アタシ「ん〜・・・大丈夫だったよ・・・? 全部立ってた・・・」
ememちゃん「ああ・・・“バリ3(さん)”ってヤツ・・・?」
全員“ポツポツ口調”なのが、あのトレイルの過酷さを物語っているわ・・・・。
●ここで注意!!●
これからロッキーに行かれる皆さん、ジャスパーのピラミッド・レイクに行かれる時は十分に気を付けて!!!
「あと2キロ」と看板が出たあとに現れる駐車場のトレイルはピラミッド・レイクではなくパトリシア・レイクです!
ここのトレイルを歩くとしても、ピクニック・サイト辺りで引き返しましょう!!!
脅しではなく、そこから先は獣道になっていて危険です(今回は熊に遭遇せずラッキーだった)。
いい思い出だけを作る為にも、絶対に先には進まないで!!
● ● ●
さあ、この後はいよいよバンクーバーに向けて長距離運転のスタートでございます。
予定より2時間遅れのジャスパー出発に少々焦りつつ、ジャスパーを後に。
ジャスパーを出て約30分後、アルバータ時間からBC時間に変更。
1時間戻るわけだから、朝に作った2時間のロスが1時間に減るってことよね。へっへっへ。
そしてジャスパーを出発して1時間半ほど経ったところでマウント・ロブソン・パークに到着しました。
この後ろにそびえるのがマウント・ロブソン。
カナディアン・ロッキー最高峰(3954m)の山でございます。
壮観〜〜〜☆
ここの観光案内所でトイレ休憩を取りつつ、山火事&交通情報をゲットするわよ〜ん。
ここのトイレを出た所に、『ムースと背比べ』出来る絵があって、旦那が挑戦。
ひえええ〜〜〜〜!!
成獣になったムースって、かなりデカイのね〜〜〜〜!!!
旦那よりデカイ!!!
ちなみに旦那は、靴を履くと2mを超えるジャイアンですう〜〜〜〜!!!!
おっと、こんな事をして遊んでる場合じゃないのだった★
観光案内所&お土産やさんの掲示板に貼ってあった最新の道路交通情報をチェック。
見たところ、これと言った交通規制はされていないようなので、予定通りのルートを走る事に決定。
そして、建物の外に出てみると・・・
山火事。
連日の猛暑と乾燥による自然発火で、所々で山火事が起こっているのだけど、ここでもあったか・・・。
ニュースで聞いてるだけじゃピンとこないけど、こうして目の当たりにすると事の重大さを感じるわあ・・・。
鎮火を助ける雨でも降ってくれるといいんだけど・・・。
そこから車を順調に走らせ、ブルー・リバーという町でのランチ休憩なども入れつつ車を走らせるものの、
単調な景色のせいか、ね・・・眠気が・・・!!
運転している旦那の隣で寝るのは流石に申し訳ないと思い必死で頑張るも、気付けばコックリコックリ。
すると旦那が「眠ってもいいよ。その代わり、僕が眠くなったら運転代わって」というので、「あ・そ?じゃ、お言葉に甘えて・・・」と爆睡。
その間、Chatちゃんはず〜っと起きていて旦那の話し相手になってくれていました。いや〜感謝感謝☆
4時過ぎには有料高速道路ハイウェイ5の入り口であるカムループスに到着。
朝方は晴れていた空も、この時点では既に灰色。
湿気むんむんの蒸し暑さで、いかにも「これから大降りしま〜す」といった感じになってました。
ここのガソリンスタンドで最後の給油をし、トイレ休憩も済ませ、ハイウェイ5に乗って一気にバンクーバーへ向けてかっ飛ばします。
あ、ここからアタシが運転交代で〜す。
って、交代したのはいいけど・・・
めっちゃ雷雨なんですけど!?
前の車が見えないんですけど!?
バケツをひっくり返したような集中豪雨に見舞われまして、ワイパーを最高速度にするも追いつかない!
100キロ走行中にそりゃあ、ないぜ!!!
ちなみに、後ろを大型トラックが走ってるし〜〜〜!!!
視界が真っ白になったりして、車の中では「きゃあああああ!!!」という悲鳴がとどろいておりました。
センターラインもまったく見えず、何処を走ってるのかわからない状態になったので、30キロで走行。
もう、メッチャクチャ怖かった!!!
(ちなみに、上記の写真3枚はビデオ映像から落とした画像です)
そんな雷雨も時間と共に消え、3時間後にはハイウェイ5の終着点ホープ手前の場所に到着し、旦那と運転交代。
ここからChatちゃんの住むL市までは2時間弱でございます。
「嗚呼、楽しかった旅も、あと数時間で終わってしまうのね・・・。」
そう思うと、と〜っても寂しい気分に。
ウキウキして出発した初日から、もう4日が経ってるんだもんなあ。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうのよねえ・・・。
そして、あっという間にL市のChat家に到着。
旦那様にChatちゃんをお返しし、アタシ・旦那・ememちゃんはバンクーバーへ。
が
高速に乗る手前で、旦那から「頭痛がするんで運転代わって」と言われ、L市からバンクーバーまで再びアタシが運転。
あ〜前回、ここまで遊びに来ててよかったよ☆
そして、午後9時過ぎ、3泊4日の旅を無事に終え、バンクーバーの我家に到着!
4日間ぶりにティー子&うららと再会〜〜!!会いたかったよ〜〜!!!
(旅行中は義姉が我家に住み込んでこの子達の面倒を見てくれていた。義姉に大感謝☆)
こうして、『きゃび観光』による『カナディアン・ロッキー3泊4日珍道中ツアー』はハードスケジュールながらも無事に終了したのであります。
ひとつの旅は終わったけれど、次の新たな旅の目標を早く作りたいものだわ。
次は何処へ行こう?
なんせ開店休業状態の『きゃび観光』。
どこが次のツアー先になるかは、オーナーのアタシにもまだ分かりませ〜ん☆
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